洋上風力発電の基本を学ため、足利大学・理事長で風力発電の大先生、牛山先生からオンライン講義をしていただきました。
牛山先生
洋上風力発電の基本を学ため、足利大学・理事長で風力発電の大先生、牛山先生からオンライン講義をしていただきました。
牛山先生
気候変動問題に立ち向かわなければいけない現代において、「3E(環境保全、エネルギーセキュリティー、経済効率性)+S(安全性)」に貢献できる風力発電への期待はますます大きくなっています。風から取り出せるエネルギーに関する物理学や洋上風力発電のタイプ(着床式、浮体式)、洋上風力発電に関連する法制度等について解説しました。また海外の事例や導入実績なども踏まえつつ、日本の風力発電に関する展望についてお話しました。
今回洋上風力発電の現状や展望を伺う中で、その魅力を再確認しました。地球温暖化が進んでいることは何度も聞いてきましたし、それを解決するために再生可能エネルギーを導入することは必須だと思っていましたが、そんな私も心のどこかで、課題もやはり大きいのではなかと思っている部分がありました。ですが、日本の洋上風力発電のポテンシャルは需要を優に賄えるほどに高いですし、法整備や技術革新もどんどんと進んできていました。何より環境問題は解決のために尽力しなければ、深刻化する一方です。もうすでに実現のために動きだす段階にあるのだということを、改めて強く認識することとなりました。洋上風力発電分野における課題は、技術やコストよりも、人々の反対の声ではないかと思います。このような課題に対応するためには、洋上風力発電の魅力の伝え方も重要だと思いました。(みどり)
山が多い日本において洋上風力発電が適している意味がよくわかりました。特に風力発電のポテンシャルには、とても驚かせられました。理論値であるため、今後、様々な課題が出てくるとは考えられますが、原子力発電の約44倍の再エネポテンシャルには、期待と希望を感じました。もっとも感銘を受けたのは、ステークホルダーとのコミュニケーションの方法です。これまで環境=自然で手が加えられていないと考えていましたが、柔軟な発想で風力発電機を地域に取り入れることで、プラスの効果を生み出すことも可能であると分かりました。ステークホルダーとの正しい知識を埋め込んだコミュニケーションは自身の資質・能力として身につけたいと思いました。(だいち)
今回の講演で一番印象深かったのは、日本における再生可能エネルギー、とりわけ風力発電のポテンシャルが非常に高いということでした。その上で、日本では現在試験的に実施されているだけの洋上風力についても、法整備が進んで今後有力な再エネの一つになり得ると知り、そんな希望のある洋上風力の事業に関わるということに改めて奮い立たされ、活動のモチベーションにもなりました。
また、再エネ事業が直接的な影響を及ぼす地域や立場の人々の、事業に対する理解や協力を得るために、その人々が抱える別の問題の「解決策」として提案できることが最善だというお話もとても印象的でした。今後、再エネが普及し、各地で再エネ事業が拡大することが見込まれますが、事業に関わる全ての人が技術やメカニズムに関する正しい知識とノウハウを身に着けることに加え、その地域や人との信頼関係を構築しつつ、互いの理解を深めることで、一緒に創り上げていく感覚で取り組むことが最重要なのだと改めて考えました。(ゆいちゃん)
牛山先生の講義を受けて、洋上風力の現状、それから未来について学ぶことができました。その中でも特に印象に残ったことは、比較的クリーンエネルギーが普及しているヨーロッパと、日本を含め、あまり普及していない国との違いでした。答えは教育に尽きると教えていただき、本当にその通りであると感じました。自分は、教師を目指しているため、教育の大切さや影響力を再確認すると同時に、やはり教育とは教えることだけでなく考えさせることであると感じました。本人が考えて善し悪しを判断し決断するという、過程を重視するヨーロッパ諸国でクリーンエネルギーが普及しているということがとてもよく理解できました。子供たちに対して、化石燃料や原子力発電、風力発電やバイオマス発電のメリット・デメリットを挙げて、これからどのようにしてエネルギー問題と向き合っていけばよいか考える機会を設けたいと考えました。また、今回の講義で拝見させていただいたように、実際に風車を組み立てて発電できたらよりわかりやすく・面白く発電について勉強できると思うので活用したいと考えました。今回の講義を受けて、風力と教育が結びつくことが興味深く、風力発電を学ぶ身としても、教師を目指す身としても大変勉強になる点がたくさんありました。お忙しい中、私たちのために素晴らしい講義をありがとうございました。
【セミナー実施日 2021年9月2日】